この記事の結論
やらないことリストとは、今回は作らない機能を書き出した表です。先に決めておくと、作る範囲がぶれず、費用と期間を守りやすくなります。MVPは10万〜100万円(数日〜数週間)が目安で、範囲を絞るほど期間は短くなります。
1. 作りたいものより、作らないものを決める
新サービスを考えていると、「あれもほしい」「これもあったら便利」と、機能がどんどん増えていきます。そのまま依頼すると、費用も期間も、予定よりふくらみます。
そこで役立つのが、「やらないことリスト」です。今回は作らないと決めたものを、書いて残す表です。
やることリストより、やらないことリストのほうが、MVPでは大切と言ってもよいでしょう。
2. リストに入れる項目の見つけ方
まず、思いついた機能を全部書き出します。そのうえで、次の4つの質問で、リストへ移していきます。
| 質問 | 「はい」なら | 例 |
|---|---|---|
| 最初の10人に、これが無いと困るか | 作る | 登録、注文、支払い |
| 手作業で代わりにできるか | 今回は作らない | お知らせの個別連絡 |
| 使う人が、少なそうか | 今回は作らない | 細かい設定画面 |
| 既存のサービスで代用できるか | 今回は作らない | メール配信、アクセス解析 |
手作業で代わりにできるものは、最初は人がやるのがコツです。作る前に、本当に必要かを確かめられます。
3. やらないことリストの例
たとえば、予約サービスのMVPなら、次のようなリストになります。
- 会員ランクの仕組み: 利用者が増えてから考える
- ポイント機能: 反応を見てから決める
- 管理者の細かい権限: 最初は、1人で運営するため不要
- 多言語対応: 日本のお客様だけで、まず検証する
- アプリ版: Webで試して、需要が見えてから
ここに書いたものは、「永久にやらない」のではなく「今回はやらない」です。気持ちの整理にもなります。
4. 「あとで足す」か「やめる」かの決め方
リストに入れた項目は、MVPの結果を見て、次の基準で見直します。
- お客様から、何度も要望が出たら、足す
- 足すと、手間が大きく減るなら、足す
- 声が出ないまま、数か月たったら、リストから消す
こうして声に応えて足していくほうが、最初から全部入れるより、無駄がありません。
5. 依頼するときの伝え方
開発会社に依頼するときは、作るものの一覧と一緒に、やらないことリストも渡します。
- 「ここは作らない」と分かれば、見積もりの前提がそろう
- 後から「これも入っていると思った」という行き違いが減る
- 開発側が、作らない部分を前提にした、無駄の少ない設計にできる
迷った項目には、「要相談」と書いておきましょう。打ち合わせで、一緒に決められます。
6. 範囲を絞ると、何が変わるか
範囲を絞ると、公開が早まり、お客様の反応を早く見られます。数日〜数週間で公開できれば、そのぶん学びも早く得られます。
Ill(イル)株式会社は、Claude Code(AIを使った開発の道具)を活用し、ベトナムの開発チームと協力する体制で、MVPを10万〜100万円・数日〜数週間の目安でご提案しています。範囲によって個別にご案内します。
場面別:こんなときはどうする?
共同で進める人が、「あの機能は絶対必要」と言うとき:「最初の10人が、それが無いと使わないか」を一緒に考えます。理由を言葉にすると、必要かどうかが見えてきます。
投資家や上司に、機能の少なさを心配されるとき:MVPは、完成品ではなく確かめるための道具だと説明しましょう。確かめたいことと、判断の基準を一緒に伝えると、納得してもらいやすくなります。
競合の機能の数に、引け目を感じるとき:機能の数で勝つ必要はありません。1つの悩みを、確実に解決することが、最初の目標です。
8. 用語かんたん解説
- MVP:必要な機能だけで作る、小さな最初の版
- スコープ:作る範囲のこと
- 要望:お客様から出る「こうしてほしい」という声
今日、付せんに「今回はやらないこと」を3つ書いてみてください。それが、最初の一歩です。
よくある質問
やらないことが多すぎて、不安になります。
不安なら、リストの項目を「あとで足す候補」と呼び替えてみましょう。声が集まったものから足せば、無駄が出にくくなります。
リストは、誰と一緒に作るのがよいですか?
共同で進める人がいれば、一緒に作りましょう。意見が分かれた項目は、最初の10人に必要かどうかで決めると、まとまりやすくなります。
開発が始まってから、リストに追加してもよいですか?
追加できます。ただし、作る範囲が増える場合は、費用と期間への影響を開発会社に確認してから決めましょう。
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