この記事の結論

システムの説明書と引き継ぎ資料は、担当者が代わったり、開発会社を変えたりするときの備えです。使い方、仕組み、アカウントの3種類を、納品の時点でそろえてもらいましょう。小さく始めるなら10万〜100万円(数日〜数週間)のMVPが目安です。

1. 資料がないと、いざというときに困る

システムを作ってもらったあと、数年たって担当者が退職し、誰も使い方を知らないという状況は珍しくありません。開発会社に頼もうにも、どの契約で、どんな仕組みか分からないと、話が進みません。

その備えが、説明書と引き継ぎ資料です。作った時点なら、記憶が新しく、費用も小さく済みます。

2. そろえておきたい3種類の資料

資料の種類書いてあること使う場面
使い方の説明書画面の見方、基本の操作、よくある質問新しい担当者が覚えるとき
仕組みの説明書どんなサービスを組み合わせて動いているか、データの置き場所開発会社を変えるとき、直すとき
アカウントの一覧使っているサービス名と、管理者は誰か契約の更新、権限の見直し

特に3番目のアカウントの一覧は、忘れやすい項目です。誰の名義で、どのサービスを契約しているかを必ず記録しましょう。

3. 使い方の説明書に入れる内容

使い方の説明書は、初めて使う人を想定して書いてもらいます。

  • 画面の写真つきの手順: ログインから、よく使う操作まで
  • よくある質問: 間違えやすい操作と、直し方
  • 困ったときの連絡先: 社内の担当者と、開発会社の窓口

長い説明書より、1つの作業が1ページで済む形が、実際に読まれます。

4. 仕組みの説明書に入れる内容

仕組みの説明書は、専門的になりますが、発注者が読んで理解できる部分も用意してもらいましょう。

  • システム全体の絵(構成図)
  • 使っている外部のサービスの一覧
  • データの保管場所と、バックアップの方法
  • 公開や更新の手順

開発会社を変えるときに、この資料があるかどうかで、引き継ぎの費用と期間が大きく変わります。

5. 依頼のしかた

説明書は、納品の直前に頼むと、後回しにされがちです。最初の打ち合わせの時点で、「納品物に含めてください」と伝えておきましょう。

  • どんな資料が必要か、一覧にして伝える
  • 資料の形式(PDF、画像つきの文書など)を決めておく
  • 納品のときに、実際に読んで分かるかを確認する

資料の範囲は、ご依頼内容によって変わります。依頼の前に、含まれるかどうかを確認しておくと安心です。

6. 資料の保管と更新

資料は、作って終わりではありません。システムを直したら、資料も更新が必要です。

  • 保管場所は、複数の人が見られる場所にする(個人のパソコンだけにしない)
  • 更新の日付と誰が更新したかを記録する
  • 年に1回は、今の内容と合っているか確認する

Ill(イル)株式会社では、納品物の内容を事前にご相談できます。標準規模は100万〜300万円(目安・約1〜2ヶ月)、それ以上は要件に応じて個別見積もりです。月額数万円からの継続保守プランもあります(条件は個別にご案内します)。

場面別:こんなときはどうする?

担当者が突然、退職するとき:後任に引き継ぐ時間が取れないことがあります。普段からアカウントの一覧だけでも、共有の場所に置いておけば、最低限の備えになります。

開発会社が、連絡できなくなったとき:資料があれば、別の会社に相談できます。自社が持っている情報を、先にそろえておきましょう。

外部のサービスを、自分の名義で契約していないとき:名義が開発会社になっていると、あとで移す手間がかかります。可能な限り、自社の名義で契約しておきましょう。

8. 用語かんたん解説

  • 引き継ぎ:担当者や会社が代わっても、仕事が続くよう伝えること
  • 構成図:システムの部品のつながりを、絵にしたもの
  • バックアップ:データを守るための、予備の保存

まずは、今あるシステムの契約先を、一覧にしてみることから始めましょう。

よくある質問

すでに納品されたシステムでも、資料は作れますか?

作れる場合が多いです。ただし、元の開発会社に聞けるうちに依頼するほうが、正確で費用も抑えられます。

資料は、どのくらいの量が必要ですか?

最初は、使い方、仕組み、アカウントの3点が、それぞれ数ページあれば十分です。足りない部分は、使いながら追記していきましょう。

資料があれば、別の開発会社に引き継げますか?

引き継ぎやすくなりますが、内容によっては追加の調査が必要です。資料の範囲を事前に確認しておくと、見通しが立てやすくなります。

無料相談・相見積もり歓迎

システム開発・AI導入の無料相談・概算見積もり

不要な機能を削ぎ落とす「ミニマル設計」で、高品質な開発を適正価格で実現します。

他社見積もりの妥当性診断 最短即日の概算提示 仕様変更に強いアジャイル

🔒 オンライン相談対応・無理な営業は一切いたしません