この記事の結論
オフショアのチームには、日本語の曖昧な表現を避け、画面の見本と具体例を添えて伝えると、意図が伝わります。日本側の窓口が間に入る体制なら、発注者の負担は軽くなります。MVPは10万〜100万円(数日〜数週間)が目安です。
1. 日本語の「察して」は、伝わりにくい
日本語の依頼は、「いい感じに」「適切に」「いつもの通りに」のような、察することを前提にした表現が多くあります。日本人同士では通じても、文化や言語が違う相手には伝わりにくい表現です。
オフショア開発では、ベトナムなどにいる開発チームが実装を担当します。誰が読んでも同じ意味になる書き方を心がけると、やり直しが減ります。
2. 曖昧な表現を、具体的に言い換える
| 曖昧な伝え方 | 具体的な伝え方 |
|---|---|
| 「見やすくしてください」 | 「文字の大きさを今の1.5倍にして、行の間を広げてください」 |
| 「適切にエラーを表示して」 | 「入力が空のとき、赤い文字で『名前を入力してください』と表示してください」 |
| 「なるべく早く」 | 「◯月◯日の午前までに、確認用の画面を見せてください」 |
| 「いつも通り」 | 「先月と同じ形式です。見本のファイルを添付します」 |
数字、日付、実際の文言を入れるのがコツです。
3. コツ1:画面の見本を添える
文章だけで画面を説明するのは難しいものです。手描きのスケッチでも、見本があると一目で伝わります。
- 紙に描いた画面の写真でも構わない
- 似ているサービスの画面を参考として添える(真似をするのではなく、雰囲気を共有)
- 「ここは、こう動く」と矢印で書き込む
見本は、言語の壁を越えて伝わる、最も確実な方法のひとつです。
4. コツ2〜4:具体例、一文を短く、優先順位
コツ2:具体例を添える。「割引がつく場合があります」ではなく、「3,000円以上の購入で、500円引き」のように、例を書きます。
コツ3:一文を短く書く。長い文は、翻訳の過程で意味が変わる原因になります。主語と述語をはっきりさせましょう。
コツ4:優先順位をつける。すべてが同じ重要度だと、伝わりません。
- 必ず: これが無いと、公開できない
- できれば: 余裕があれば対応してほしい
- 後回し: 今回は対応しない
5. コツ5:理解したか、聞き返してもらう
指示を出したあとは、相手の言葉で言い直してもらうと、理解のずれに気づけます。
- 「はい、わかりました」だけで終わらせず、何をするのかを聞く
- 不明点があれば、遠慮なく質問してほしいと最初に伝える
- 確認した内容を文章に残す
質問が多いチームは、悪いチームではなく、丁寧に理解しようとしているチームです。
6. 日本側の窓口を、間に置く
発注者が、直接オフショアのチームとやりとりする方法もありますが、負担が大きくなります。日本側に要件の整理と品質の確認をする窓口がある体制なら、日本語のまま相談でき、安心です。
Ill(イル)株式会社は、日本側で要件整理と品質管理を行い、ベトナムの開発チームが実装を担当するハイブリッド体制です。MVPは10万〜100万円・数日〜数週間、標準規模は100万〜300万円(目安・約1〜2ヶ月)、大規模は個別見積もりです。
場面別:こんなときはどうする?
急ぎの変更があるとき:「急ぎ」の理由と、いつまでに何が必要かを伝えましょう。理由が分かると、チームも優先順位を判断しやすくなります。
仕様を途中で変えたいとき:変更の理由と、変える前と後の違いを画面の見本つきで示します。変更が重なる場合は、まとめて伝えましょう。
返事が来ないと感じるとき:責める前に、質問が伝わっているかを確認します。連絡の方法と、返信の目安を最初に決めておくと、不安が減ります。
8. 用語かんたん解説
- オフショア開発:海外の開発チームに、作業を任せる方法
- 実装:設計に沿って、実際に動く形に作ること
- ハイブリッド体制:日本側と海外側で、役割を分けて進める形
今日から、依頼の文章を1回読み返し、「いい感じ」「適切に」などの言葉がないか探してみましょう。
よくある質問
英語が話せなくても、依頼できますか?
日本側の窓口が間に入る体制なら、日本語で相談できます。直接やりとりする場合に備え、短い文と見本を使うのが効果的です。
時差は、問題になりませんか?
ベトナムと日本の時差は大きくありません。連絡の時間帯と、返信の目安を最初に決めておけば、進めやすくなります。
画面の見本は、どのくらいの精度が必要ですか?
手描きのスケッチで十分です。入力欄や、ボタンの位置が分かれば、意図は伝わります。
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