この記事の結論
システム開発の見積もりが高いと感じたら、値切る前に「作る範囲」を見直すのが近道です。必要な機能にしぼり、最初は小さく作れば、MVP(試作の第一版)なら10万〜100万円・数日〜数週間から始められます。標準的な規模は100万〜300万円(目安・約1〜2ヶ月)、大規模は要件により個別見積もりです。
1. 見積もりが高く見える、本当の理由
見積もりを見て「高い」と感じたとき、多くの場合は単価が高いのではなく、作る範囲が広いことが原因です。あれもこれもと機能を頼めば、その分の作業が積み上がります。
中小企業の担当者の方も、新しく事業を始める個人の方も、同じ落とし穴にはまりがちです。「あとで足すと高いから、最初に全部入れておこう」という考えです。
実際には、使われない機能に払った費用は戻りません。値引きの交渉より先に、何を作るかを整理するほうが、金額は大きく変わります。
- 範囲が広い:機能が多く、画面や例外処理が増える
- あいまい:決まっていない部分に、余裕(予備の費用)が上乗せされる
- 一式表記:何にいくらかかるのか見えず、比べられない
2. 削る前に決める、3つの線引き
費用を下げるには、機能を「必須」「あると便利」「今は不要」の3つに分けます。
- 必須:これがないと事業や業務が回らない機能(例:予約を受ける、請求書を出す)
- あると便利:なくても回るが、あれば楽になる機能(例:自動のお知らせメール)
- 今は不要:使われるか分からない機能(例:細かな分析グラフ、ポイント制度)
最初に作るのは、必須だけです。あると便利なものは第2段階に回します。この線引きだけで、最初の見積もりが大きく下がることが珍しくありません。
迷ったときは、「この機能がなくて、お客さんは明日困るか」と自分に聞いてみてください。
3. 見積書を見るときに確認したい項目
見積書では、金額の大きさより中身の見えやすさを確認します。
- 作業ごとに分かれているか(要件整理、画面づくり、プログラム作成、テスト、公開作業など)
- 「一式」とだけ書かれた行がないか。あれば、中身を聞く
- 公開後の保守(不具合の修正や相談)が、含まれているか別料金か
- 何を作らないかが書いてあるか(範囲の外が書いてあると、あとで揉めにくい)
分からない行は、遠慮せずに「これは何の作業ですか」と聞いて構いません。きちんと答えられる会社かどうかも、判断材料になります。
4. 大手のシステム会社と、費用の構造が違うところ
同じ内容でも、会社の作り方で費用は変わります。Ill(イル)株式会社が費用を抑えている理由は、次の3つです。
- 最初に作る範囲を小さくする(MVPの考え方)
- 日本側で要件の確認と品質のチェックを行い、実際の作業はベトナムの開発チームが担当する(人件費の差を活かす)
- Claude Code(AIを使った開発ツール)で、よくある部分を速く作る
大手の場合は、営業・管理の層が多く、全部入りの提案になりやすい傾向があります。どちらが良いかは、事業の規模と進め方によります。小さく始めたい方には、最初の範囲を絞れる会社が向いています。
5. 発注する前のチェックリスト
- 必須の機能を、3つ以内で言えるか
- 「今は作らないもの」を、書面で決めたか
- 見積書の「一式」の中身を、確認したか
- 公開後に、機能を足せるか(足すときの進め方)を聞いたか
- 複数の会社から、同じ条件で見積もりを取ったか
全部にチェックが付けば、見積もりの比較も交渉も、ぐっと進めやすくなります。
規模別の費用の目安
機能を絞った場合と、広げた場合の目安です。一番上の規模から始めて、反応を見て広げるのがおすすめです。
| 開発の規模 | 主な内容 | 他社の目安 | Ill(イル)株式会社 | 想定期間 |
|---|---|---|---|---|
| 必須の機能だけ(MVP) | 登録・ログイン、中心となる1つの業務の画面、簡単な管理画面 | 300万〜600万円程度 | 10万〜100万円 | 数日〜数週間 |
| 標準的な業務システム | 複数の業務の画面、権限の管理、通知、データの出力 | 600万〜1,500万円程度 | 100万〜300万円(目安) | 約1〜2ヶ月 |
| 大規模・他システムと連携 | 既存の仕組みとの連携、大人数での利用、高い安全性の要件 | 1,500万円以上 | 個別見積もり | 要件により異なる |
他社の目安は、一般的な傾向を示した参考値です。Ill(イル)株式会社の金額は、機能や条件により変わります。
よくある質問
見積もりを値切ると、品質が下がりませんか?
金額だけを下げると、品質や範囲の説明が減ることがあります。おすすめは、値切るより「作る範囲」を減らす方法です。範囲を整理すれば、品質を保ったまま金額が下がります。
最初に機能を絞ると、あとで作り直しになりませんか?
最初に土台(データの持ち方など)を丁寧に作っておけば、機能を足すときの作り直しは小さく済みます。足しやすい作りかどうかを、発注前に開発会社へ確認してください。
見積もりを複数社から取るとき、気をつけることはありますか?
同じ資料で、同じ条件を伝えてください。範囲が違うと、金額を比べても意味がありません。「含まれるもの」と「含まれないもの」を、各社に書いてもらうと比べやすくなります。
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