この記事の結論
業務の棚卸しとは、今の作業を書き出して、手間と困りごとを見える形にすることです。誰が、何に、どのくらい時間を使っているかを表にすると、システム化する範囲が決まります。小さく始めるなら、10万〜100万円(数日〜数週間)のMVPが目安です。
1. 棚卸しは、システム化の最初の一歩
「業務をシステムにしたい」と思っても、何を、どこまで作るかが決まっていないと、見積もりも出せません。そこで役立つのが、業務の棚卸しです。
棚卸しとは、今やっている作業を書き出して、一覧にすることです。専門の知識は必要ありません。付せんや、表計算ソフトで十分です。
2. 書き出す項目
まずは、担当者ごとに、次の項目を書き出します。
| 項目 | 書く内容 | 例 |
|---|---|---|
| 作業名 | 何をしているか | 見積書を作る |
| 頻度 | どのくらいの頻度か | 週に10件 |
| 時間 | 1回にかかる時間 | 30分 |
| 使うもの | ソフト、紙、メールなど | 表計算ソフトと、メール |
| 困りごと | ミス、待ち時間など | 入力の間違いが多い |
完璧に書こうとしなくて大丈夫です。まずは、思いつく順に書いてみましょう。
3. 「時間がかかる作業」を見つける
書き出したら、頻度 × 時間で、一か月にかかる時間を計算します。
- 週10件 × 30分 = 週5時間(月に約20時間)
- 毎日1回 × 10分 = 月に約3時間
合計が大きい作業ほど、システム化の効果が大きい候補です。逆に、まれにしかやらない作業は、後回しで構いません。
4. システム化する順番の決め方
候補が出たら、次の2つの軸で、順番をつけてみましょう。
- 効果の大きさ: 時間やミスが、どれだけ減るか
- 作りやすさ: ほかのシステムとつなぐ必要が少ないか
効果が大きく、作りやすいものから始めるのが基本です。最初から全部を作ろうとせず、小さく作って、使いながら広げていきましょう。
5. 場面別:こんなときはどうする?
担当者が、忙しくて書けないとき:聞き取りで進める方法もあります。30分ほど話を聞いて、こちらで表にまとめると、負担が減ります。
人によって、やり方が違うとき:無理にそろえようとせず、まずは違いをそのまま書き出しましょう。違いが見えるだけで、ミスや手間の原因が分かることもあります。
「全部が大事」と感じるとき:全員で、「もし1つだけ楽になるなら、どれか」を決めてみましょう。意見が集まる作業が、最初の候補です。
6. まとめと、用語かんたん解説
棚卸しは、今の作業を書き出して、手間と困りごとを見える形にすることです。時間とミスの数が分かれば、システム化する順番が、自然に決まります。
- 棚卸し:今あるものを、書き出して一覧にすること
- システム化:手作業を、パソコンやアプリで行えるようにすること
- MVP:必要な機能だけで作る、小さな最初の版
最初から、全部を変えようとしなくて大丈夫です。一つ変えて、効果を確かめる。その繰り返しが、確実な近道です。
7. 棚卸しのあと、外注するときの伝え方
棚卸しの表は、そのまま開発会社に見せられます。「この作業を減らしたい」と伝えるだけで、必要な機能と費用の見当がつきやすくなります。
Ill(イル)株式会社では、まず小さな範囲をMVPとして10万〜100万円・数日〜数週間で作る進め方をご提案しています。標準規模は100万〜300万円(目安・約1〜2ヶ月)、それ以上は個別見積もりです。棚卸しの段階からのご相談も可能です。
よくある質問
棚卸しは、誰がやればよいですか?
実際に作業をしている担当者が書くのが理想です。管理する立場の人だけでは、細かい手間が見えにくくなります。
どのくらいの期間をかければよいですか?
最初は、1〜2週間で一通り書き出すのが目安です。完璧を目指さず、あとで追加できる形にしておきましょう。
棚卸しだけで、外注せずに済むこともありますか?
あります。作業の手順を見直すだけで、手間が減る場合もあります。システム化は、そのあとで考えても遅くありません。
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