この記事の結論
FileMakerやAccessで作った古い業務システムは、一気に作り替えず、「いまのデータを守りながら、よく使う部分から順にWeb化」する進め方が安全です。最初の1機能なら、100万〜300万円(目安)・約1〜2ヶ月が目安で、全体は要件により個別見積もりです。
1. 古い業務システムを使い続けるリスク
FileMakerやAccessで作った業務システムは、長年、現場を支えてきたものです。一方で、年月がたつと、次のような困りごとが出てきます。
- 作った担当者が退職し、直せる人がいない
- パソコンの買い替えやOSの更新で、動かなくなる心配がある
- 外出先やテレワークで、使えない
- データが増えて、動きが遅くなる
中小企業の担当者の方にとって、「止まったら仕事が止まる」という不安が、いちばん大きいのではないでしょうか。
2. 一気に作り替えず、段階的に移す
全部を一度に作り替えると、費用が大きくなり、切り替えの失敗リスクも高くなります。おすすめは、次の順番です。
- 棚卸し:いまのシステムの機能と、実際に使われている部分を整理する
- データの保全:いまのデータを、安全な形に取り出して保管する
- よく使う部分から移す:使用頻度の高い機能を、Webで作り直す
- 並行して動かす:新旧を一定期間、併用して確かめる
- 古い部分を止める:問題がなければ、旧システムを順に終了する
段階的に進めれば、業務を止めずに、費用も分けて払えます。
3. 作り替えの前に、やめられる機能を探す
古いシステムには、誰も使っていない機能が意外と残っています。作り替える前に、使われているかを確認します。
- 過去1年で、一度も使われていない画面や帳票
- 手作業のほうが早くなった処理
- いまの業務の流れに合わなくなった項目
使われていない部分は作り直さなくてよいため、費用と期間を大きく減らせます。
4. データの移行で気をつけること
- 項目の名前や形式が、昔の都合でばらばらなので、整理が必要になる
- 全角・半角、表記ゆれなどの修正に、思ったより手間がかかる
- 移行後に、件数や合計が合っているかを確認する
- もしもの時のために、移行前のデータを、そのまま保管する
データの移行は、最も時間のかかる作業になりやすいです。最初に、見積もりに含まれているかを必ず確認してください。
5. 発注前のチェックリスト
- いまのシステムの、画面・帳票・データの一覧を作れたか
- 実際に使われている機能と、使われていない機能を分けたか
- 移行の順番(最初に移す機能)を決めたか
- 新旧を併用する期間を決めたか
- データの移行と確認が、見積もりに含まれているか確かめたか
Ill(イル)株式会社では、日本側が要件と品質を確認し、ベトナムの開発チームが実装する分業と、Claude Code(AIを使った開発ツール)で、費用を抑えた段階的な移行をお手伝いします。
古い業務システムのWeb化の費用の目安
移す範囲で、費用は変わります。最初は、よく使う1機能から始めるのがおすすめです。
| 開発の規模 | 主な内容 | 他社の目安 | Ill(イル)株式会社 | 想定期間 |
|---|---|---|---|---|
| 1つの機能をWeb化 | よく使う画面1つと、そのデータの移行 | 200万〜500万円程度 | 10万〜100万円 | 数日〜数週間 |
| 主要な業務をWeb化 | 複数の機能、権限の設定、帳票の出力 | 500万〜1,500万円程度 | 100万〜300万円(目安) | 約1〜2ヶ月 |
| 全体を作り替える | 全機能の移行、他システムとの連携、並行運用 | 1,500万円以上 | 個別見積もり | 要件により異なる |
他社の目安は、一般的な傾向を示した参考値です。データの量や状態で変わります。
よくある質問
FileMakerやAccessのデータは、そのままWebシステムに移せますか?
多くの場合、取り出して移せます。ただし、項目の形式や表記を整える作業が必要になることが多く、その作業にも時間がかかります。事前の調査で、状態を確認します。
作り替え中も、いまのシステムを使い続けられますか?
使い続けられます。新旧を併用しながら、よく使う機能から順に移す進め方をおすすめします。業務を止めずに、安全に切り替えられます。
作った人がいなくて、仕組みが分からなくても作り替えられますか?
可能です。画面、データ、帳票を調べ、実際の使われ方を担当者の方に聞き取って、必要な機能を整理します。ただし、調査の分の期間は必要です。
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